団体名称 | 野田北部まちづくり協議会 |
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活動エリア | 兵庫県神戸市 |
団体の性格 | 特定の事業の推進を目的とした協議会・組合など |
団体の種類 | 8.まちづくり等に関する協議会・委員会 |
■活動概要 | |||
住まい まちづくり 活動対象 |
地域の環境整備全般 景観・街並みを構成する建物外観 道路・通路 公共施設等 公園・緑地 歴史的・文化的建造物 住宅や公共施設以外の建築物 高齢者住宅 その他住宅 コミュニティ活性化など その他 |
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住まい まちづくり 活動内容 |
普及・啓発 調査・研究 提案・提言 計画策定 ビジョン・ガイドラインづくり 整備・建設 維持管理・運営 相談・コンサルティング 情報提供 その他 |
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経緯・実績 | 震災前の野田北部地区は、第二次大戦の戦災を免れたため古い長屋が密集し、その中に商店街や町工場が点在する典型的な下町であった。このためいわゆるインナーシティ問題が顕在化し、高齢化の進行、若者の流出による人口減少、空き家の増加、商店街の衰退等様々な問題が山積みされていた。 当初は、自治会が 1.地域住民の高齢化対応 2.老朽住宅対策 3.未整備路地の対応 4.違法駐車、駐輪対策 などを中心にまちづくり活動を実施していたが、地区内の公園再整備やコミュニティ道路整備の地元計画案のとりまとめ作業を契機とし、区役所やコンサルタントの協力を得て、平成5年1月18日、自治会、婦人会、老人会等各種団体の役員によりまちづくり協議会が結成された。 |
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活動の概要 | 1.野田北部地区まちなみ協定の締結 協議会区域の一部の丁で施行される震災復興土地区画整理事業と整合性の取れた街並みとするため、街並み誘導型地区計画を導入したまちづくり構想案を提案し、さらに、神戸市と協議会は、住環境を向上することで野田北部地区に「うるおい」と「やすらぎ」をもたらすことを目的に、住宅及び住宅敷地に関する事項等を定めたまちなみ協定を締結した。具体的には、道路部分については、地区計画にもとづく壁面線制限により道路中心から2.5mの空間を確保し、道路境界から50㎝部分の植栽や住宅等の外壁の色彩や屋根の形状等については街なみ景観に配慮することなどを定めている。 この協定をうけ、街なみ環境整備事業を実施し、細街路の美装化や門塀の撤去新設や植栽などの助成を行い、「緑あふれ、うるおいとやすらぎのある下町」をめざしたまちづくりをすすめている。 2.まちづくり活動の広報 1)まちづくりニュースの発行:H7からH12まで、H13以降は「わがまち野田北かわらばん」を発行している。 2)「野田北部の記憶(震災後3年のあゆみ)」記録誌の発行 3)「野田北部鷹取の人々」震災後のまちの人々を記録した映画の編集 3.ワークショップ方式による整備計画等の立案 1)双子池公園及びきんぽうじゅ広場整備 2)JR鷹取駅舎及び自由通路デザイン 4.ハード整備からふるさとづくりへの取り組み まちづくり協議会をも含め既存の組織の枠にとらわれず誰でも自由に参加し、フリーに色々な活動が可能となるよう野田北ふるさとネットを結成し、新たなまちづくり活動へと展開している。 1)子供会の再結成 2)都市と農村との地域間交流 3)フリーマーケット等資源のリサイクルを中心とした「エコタウンのまちづくり」の推進 4)各種構成団体のつながりを深めるためのイベントの開催 5.まちづくりの成果に関する受賞 1)平成10年度神戸市から災害路の美装化事業に対し「神戸景観・ポイント賞特別賞」受賞 2)平成12年度建設省から野田北部の小径に対し「手づくり郷土賞」受賞 |
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特 徴 | 自治会中心の活動のなか、誰もが参加できる組織のあり方、人材育成の必要性など、さらなる強力な組織の確立を目指し、商店街をも含めた区域で協議会が組織された。 当初は、各団体役員を始め誰もが気楽に話し合いができる場の提供を主に「トーク団体」として発足したが、震災の経験、そこからのまちの復旧、復興とハード面の整備に関わってきた。現在は、概ね整備の目途が立ったため、既存の組織の枠にとらわれず、人と人、団体と団体同士を結ぶ活動サークルとして「野田北ふるさとネット」を立ち上げ、地域の個性を活かしながら子供からお年寄りまでが安心し住むことができ、住み続けたくなるふるさとづくりを目標に活動をすすめている。 |
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関連事業 |
・地区計画制度 ・土地区画整理事業 ・街なみ環境整備事業 |
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連携している 組織とその概要 |
隣接する区との地域間交流 | ||
専門家の支援の 有無と役割等 |
コンサルタント 1.活動の記録 2.新しい活動の展開の提言 3.整備計画案の作成補助など |
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まちづくり協議会等 から派生した組織 |
野田北ふるさとネット | ||
行政等との関係 (連携・協働の内容 や協働がうまく いっている要因等) |
震災後、協議会区域が区画整理事業施行地区といわゆる白地地区とに二分されたため、事業の仕組みの勉強から、白地地区でのまちづくりをいかに進めるかなど協議会が中心となり、勉強会や情報収集を行うと共に専門家にも協力を得て、いち早くまちづくり構想を固められたことが、その後の活発な活動に繋がっていると思われる。また、震災復旧の早い時期に、各種のボランティアが参加して、地区住民の避難先リスト作成や倒壊家屋等現況調査さらにはまちづくりニュースの発行など数多くの共同作業の結果、良いパートナーシップが生まれた。さらに、協議会の勉強会には、専門的な知識を有するコンサルタントや行政を交え、住宅再建方法の検討など緊急を要する問題や将来のまちづくりに関する問題など幅広く議論されてきた。 これらの活動の中で協議会は、よくありがちな圧力団体や要求団体化を避け、行政提案を最大限考慮し、行政の参加を得て役員会や地元集会を開催するなど、行政との柔軟な付き合いでまちづくりが進められている。 |
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