団体名称 | 南町商店街事業協同組合 |
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活動エリア | 宮城県大崎市 |
団体の性格 | 特定の事業の推進を目的とした協議会・組合など |
団体の種類 | 11.その他 |
■活動概要 | |||
住まい まちづくり 活動対象 |
地域の環境整備全般 景観・街並みを構成する建物外観 道路・通路 公共施設等 公園・緑地 歴史的・文化的建造物 住宅や公共施設以外の建築物 高齢者住宅 その他住宅 コミュニティ活性化など その他 |
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住まい まちづくり 活動内容 |
普及・啓発 調査・研究 提案・提言 計画策定 ビジョン・ガイドラインづくり 整備・建設 維持管理・運営 相談・コンサルティング 情報提供 その他 |
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経緯・実績 | 南町商店街は、伊達政宗公入府の際に御譜代町として形成され、以後、岩出山地区の数少ない中心商業地として現在に至っている。近年、入り込み観光客の低迷と購買力の近隣市町への流出状況が著しい。道路も狭隘で大型交通に支障をきたしていた。このため、平成5年度に都市計画道路「通丁南町通り線」が県街路整備事業として着手された。これを機会に、商店街の活性化と街並みの統一を図るために、地元商店主による商店街事業協同組合が平成7年5月に設立された。街路整備事業による拡幅工事に伴い、商店のセットバックに併せて街並みの統一基準を自ら策定し、独自の街路灯設置や電線類地中化に向けて取り組みが始まった。 | ||
活動の概要 | 1.「南町通りまちづくり協定書」の策定 県中小企業活性化事業「調査計画策定事業」により、コンサルタント、専門家の指導により、整備計画策定委員会、整備計画策定研究委員会を開催し、商店街整備及び街並みづくりの方針として「南町通りまちづくり協定書」が策定され、地権者合意が得られた。但し、この「協定書」は、組合における紳士協定である。 2.「特定商業集積整備基本構想策定調査」「街並み・まちづくり特定事業調査」の実施 上記2つの調査事業を実施し、将来を目指した商店街の方向付けを策定した。商店街組合は、策定委員として積極的に参加し、地元意見として反映されている。 3県広告物景観指針策定調査の実施 街路整備事業に併せて、広告物美観維持基準、広告物景観形成基準を策定して、統一した景観を目指すために、「広告物モデル地区」として指定した。 5.整備コンセプトの策定 県中小企業活性化事業「事業設計システム開発」として、委員会、講習会等を開催し、整備コンセプトを策定した。これは、「南町通り・トラディショナルコリドー」~伊達 未来 回廊~と位置付け、歩道、街路樹、街路灯、協同施設等の整備計画を策定し、街路整備に伴う個店等の建替えに併せて、岩出山の地域特性を活かしたまちづくりを推進した。 6.まちづくり委員会の設置 街並み景観の統一を図るために策定した「まちづくり協定書」の適正な運用のため、地区内建築物の新築、増改築時に建築計画書の提出を義務付けし、まちづくり委員会で内容を審査し、庇の設置、壁面の後退基準、切り妻屋根、妻入り等の屋根形態と勾配基準に合致しているか指導した。 7.電線類地中化の認可と「電線共同溝連絡会議」の設置 街並み景観整備において、電線類の地中化が理想であるが、陳情においても小地方都市であり、認可基準には到底合致するものではなかったが、今回を逃せば100年間はできないと判断し、伊達政宗公居住の歴史的特性と地元の粘り強い交渉が功をなし、ソフト地中化の実現となった。認可後は、「電線共同溝連絡会議」を県土木事務所に設置し、関係機関により整備計画を検討し、歴史特性を活かした街路灯の整備と併せて、念願の地中化が実現した。 8.街路整備個別負担金の徴収 街並み景観の創出のため、組合が事業主体となり、個性ある街路灯の設計、施工と明るい商店街づくりのために12基の共用柱と16基の単独柱を設置した。共用柱は電力負担金、単独柱は組合が1500万円の個別負担金を徴収することを決定した。町でも、街路灯整備補助金として、920万円を助成した。街路灯の管理も組合が行う。 9.「竹工芸館」、ポケットパークの整備 この中心商店街に公共施設がなかったため、町では、まちづくり総合支援事業で町の伝統産業である竹細工の継承のための「竹細工指導所」が老朽化していたため、商店街に移転整備した。また、ポケットパークを新設し、地元や観光客の休憩所として利用されている。 10.「竹工芸館」の運営 市で設置した、「竹工芸館」を組合で指定管理している。運営体制は、組合の事務局員が常駐している。 11.女性部活動の活発化 組合に女性部が設置され、女性の立場からまちづくりに参加している。宮城国体開催時には、花いっぱい運動や、政宗公まつりでも水の供給などイベントに積極的に参加している。また、手芸教室等を開き、特に古いネクタイからアクセサリーやバッグをつくり、その製品を販売するまでに至った。そのキースティーションが「竹工芸館」である。 |
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特 徴 | 正会員がすべて商店主であり、歴史的な街並み整備に興味があった。紳士協定ではあるが、いち早く「まちづくり協定」を策定し、新築や増改築における統一基準を決めた。協定の適性運用のため「まちづくり委員会」を設置し、審査指導に当たった。ただ、一部に理解されなかったことが残念である。事業は10年間という長い期間を要したが、現在は「大崎市竹工芸館」の指定管理を市から受託し、商店街の活性化に向けて、各種イベントをはじめとした地域住民と一体となった活動を推進している。 | ||
関連事業 |
・その他 |
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専門家の支援の 有無と役割等 |
1.整備計画策定にコンサルタント及び学識経験者等の参加有り 2.学識経験者は、「整備計画策定委員会」でのまちづくり指導等中心的な役割を果たす |
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行政等との関係 (連携・協働の内容 や協働がうまく いっている要因等) |
街路整備事業に伴う商店の建替え等においては、伊達家400年という歴史的な背景と市イベントの「政宗公まつり」がこの中心商店街で開催されてきたことから、街並み景観に対する思いは市も商店街も同じであった。 整備計画段階から地元が積極的に関わり、街路事業着手後まもなく協同組合が設立され、以降も、各種委員会の設置やまちづくり講演会、研修会、視察研修等にも積極的に参加し、会員がまちづくりに対しての気運が高まった。 市も組合運営に助成し、組合、市がともに事業推進に向けて関連機関等に働きかけ、電線類地中化も実現できた。現在は、「大崎市竹工芸館」を起点として、商店街の活性化に向けた各種事業が推進されている。 |
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